3分でわかる!仕訳とは何か、をやさしく解説します!
仕訳とは何か、資産、負債、純資産、収益、費用の仕訳について、
本を出版している著者がやさしく解説します
「簿記を学ぶことは、仕訳を学ぶことである」
これは、決して過言では、ありません。
簿記の学習は、仕訳で始まり、仕訳で終わる、といわれます。
それくらい、仕訳は、とても大事です。
この機会にしっかり学びましょう。
この記事では、初心者でも簿記の仕訳が、よくわかるようにやさしく解説していきます。
この記事でわかること
- 簿記の基本である仕訳がわかります
- 5つの勘定科目ごとの仕訳ルールがわかります
伊達敦が、簿記の仕訳をわかりやすく解説します。
・商社勤務20年の実務家です
・出版した決算書関連のビジネス書は、海外でも翻訳されています
・主な著書「まだ若手社員といわれているうちに知っておきたい会社の数字」
講談社刊
・中小企業研修協会&中小企業コンサルティング事務所代表
それでは、簿記の仕訳について解説していきます。
仕訳(しわけ)とは、簿記が発する「言葉(ことば)」です。
ビジネスで、簿記がその存在価値を維持し続けている理由の一つは仕訳です。
どんなに複雑な取引でも、仕訳によって単純に整理することができます。
仕訳は、簿記が発する「ことば」です。
この意味は、仕訳を見れば、それがどのような取引なのか、を推理できるからです。
それでは、具体的にみていきましょう。
たとえば「現金10万円を、借り入れた」 という取引は、以下のように仕訳します。
借方 | 貸方 |
現金 100,000 | 借入金 100,000 |
この仕訳で「現金100,000円を借り入れた」という意味をあらわします。
仕訳は、複雑な取引を省略し、単純に整理することができます。
これは、ビジネスで、非常に効率的です。
仕訳は「簿記のフォーム」に「勘定科目」と「金額」を記入します。
そうすることで、意味を持たせます。
前述のとおり、つぎの仕訳は「現金10万円を、借り入れた」ことを意味しました。
借方 | 貸方 |
現金 100,000 | 借入金 100,000 |
では、この勘定科目が、借方と貸方とで、正反対になったら、どのような意味になるでしょうか。
借方 | 貸方 |
借入金 100,000 | 現金 100,000 |
この仕訳は「10万円の借入金を現金で返済した」という意味になります。
このように簿記のフォームに「勘定科目」と金額を記入することで、意味を生みだすのが仕訳です。
仕訳は「借方」から「貸方」へ勘定科目が動くことで全く違う意味にもなります。
仕訳とは、簿記が発する言葉(ことば)なのです。
それでは、なぜ仕訳によって取引内容が省略化し、「簿記のことば」が生まれるのでしょうか。
それは、あらかじめ決められた「仕訳のルール」があるからです!
それでは、つぎに仕訳のルールをくわしくみていきましょう。
5つのグループごとの仕訳ルールがある!
勘定科目には、5つのグループがあります。
5つのグループとは、資産・負債・純資産・収益・費用です。
仕訳は、それぞれの「仕訳ルール」を覚えることから始まります。
理屈を考えず、まず、基本ルールを覚えましょう!
水に入らなければ永遠に泳ぎをマスターすることはできません。
簿記も「仕訳のルール」を覚えなければマスターできないのです。
- 「資産」グループの仕訳ルール
資産は、借方に「増加」、貸方に「減少」を記入します。
借方 | 貸方 |
増加 | 減少 |
「現金」は、資産グループです。
この「現金」をつかって、資産グループの増減をみていきましょう。
現金が増加したときは「借方」に記入されます。
借方 | 貸方 |
現金 |
現金が減少したときは「貸方」に記入されます。
借方 | 貸方 |
現金 |
- 「負債」グループの仕訳ルール
負債は、借方に「減少」、貸方に「増加」を記入します。
借方 | 貸方 |
減少 | 増加 |
「借入金」は、負債グループです。
この「借入金」をつかって、負債グループの増減をみていきましょう。
借入金が増加したときは「貸方」に記入されます。
借方 | 貸方 |
借入金 |
借入金が減少したときは「借方」に記入されます。
借方 | 貸方 |
借入金 |
- 「純資産」グループの仕訳ルール
純資産は、借方に「減少」、貸方に「増加」を記入します。
借方 | 貸方 |
減少 | 増加 |
「資本金」は、純資産グループです。
この「資本金」をつかって、純資産グループの増減をみていきましょう。
資本金が増加したときは「貸方」に記入されます。
借方 | 貸方 |
資本金 |
資本金が減少したときは「借方」に記入されます。
借方 | 貸方 |
資本金 |
- 「収益」グループの仕訳ルール
収益は、借方に「取消(減少)」、貸方に「発生(増加)」を記入します。
借方 | 貸方 |
取消 | 発生 |
「売上」は、収益グループです。
この「売上」をつかって、収益グループをみていきましょう。
売上が発生したときは、「貸方」に記入されます。
借方 | 貸方 |
売上 |
売上が取消になったときは、「借方」に記入されます。
たとえば、売り上げた商品が、品違いなどにより返品された場合です。
借方 | 貸方 |
売上 |
- 「費用」グループの仕訳ルール
費用は、借方に「発生(増加)」、貸方に「取消(減少)」を記入します。
借方 | 貸方 |
発生 | 取消 |
「仕入」は、費用グループです。
この「仕入」をつかって、費用グループをみていきましょう。
仕入が発生したときは、「借方」に記入されます。
借方 | 貸方 |
仕入 |
仕入が取消になったときは、「貸方」に記入されます。
たとえば、仕入れた商品を品違いなどで返品した場合です。
借方 | 貸方 |
仕入 |
さらに簿記の理解が深める記事をご用意しました。
こちらの記事です
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仕訳のまとめ
- 仕訳によって、複雑な取引も単純に表すことができます。
- 仕訳は、簿記が発する言葉(ことば)です。
- 5つの勘定科目ごとに仕訳のルールがあります。