3分でわかる!貸借対照表をサンプル版で解説

決算書である貸借対照表の見方について、
商社勤務の実務家がわかりやすく解説します

貸借対照表を学ぶには、実際のサンプルを見て、学んだ方が理解しやすいはずです。
「百聞は、一見にしかず」です。


この記事では、初心者でも会社の「貸借対照表」が、よくわかるようにサンプルを活用し、
やさしく解説していきます。

この記事でわかること

  • 貸借対照表のサンプルがわかります
  • 貸借対照表を別解することができます。
  • 貸借対照表のおもな勘定科目がわかります

それでは、貸借対照表をサンプル版をつかって、解説していきます。

【図解】貸借対照表をわかりやすく解説します!

まずは、典型的な貸借対照表のサンプルです。
ざっくりと見てください。

貸借対照表

○×株式会社

                令和×年3月31日現在      (単位:百万円)

科目  金額 科目  金額
 資産の部  900 負債の部 500
流動資産 450 流動負債 450
現金預金 150 支払手形 250
受取手形 120 買掛金 150
有価証券 50 その他 50
棚卸資産 80 固定負債 50
その他 50 長期借入金 50
固定資産 400 純資産の部 400
建物 100 株主資本 400
土地 200 資本金 350
その他 100 資本剰余金 30
繰延資産 50 利益剰余金 20
資 産 合 計 900 負債・純資産合計 900

【図解】貸借対照表でわかる資金の運用と調達

貸借対照表は、別解すると「資金の運用」と「資金の調達」に区分することができます。
貸借対照表を別解できる知識は、貸借対照表を見る視野が広がり、実務でもとても役立ちます。

貸借対照表

○×株式会社

               令和×年3月31日現在       (単位:百万円)

科目  金額 科目  金額
資金の運用  900 資金の調達 900
資金の運用合 計 900 資金の調達合計 900

【図解】貸借対照表の3つの区分

さらに貸借対照表を3つに大きく区分してみることもできます。
おおざっぱに会社の財産を掴むことに役立ちます。

貸借対照表

○×株式会社

  令和×年3月31日現在  (単位:百万円)

科目  金額 科目  金額
資産の部  900 負債の部 500
    純資産の部 400
合 計 900 合 計 900

【図解】貸借対照表の勘定科目をくわしく知る

もう少し、貸借対照表を別解してみましょう。

資産は、大きく3つに区分することができます。

  • 流動性の高い資産である「流動資産」
  • 長期間所有する「固定資産」
  • 支出効果が一年以上に及ぶ「繰延資産」

負債は、おおきく2つに区分することができます。

  • 流動性の高い「流動負債」
  • 長期間所有する「固定負債」

貸借対照表

○×株式会社

                令和×年3月31日現在           (単位:百万円)

科目  金額 科目  金額
流動資産  450 流動負債 450
固定資産 400 固定負債 50
繰延資産 50 純資産の部 400
合 計 900 合 計 900

  • 流動資産

流動資産とは、1年以内に現金化される資産です。
現金、預金、売掛金、受取手形、有価証券等、流動性の高い資産になります。

 

  • 固定資産

固定資産とは、長期間所有する資産です。
有形固定資産は、建物、土地、車両運搬具などです。

  • 繰延資産

繰延資産とは、本来は費用ですが、いったん、資産として計上するものです。
たとえば、会社を設立する際に要する創立費、店舗を新規出店する際の開業費などになります。

【貸借対照表の資産】についてもっと詳しく知りたい人のために、わかりやすい解説をした記事をご用意しました。

こちらをご参照ください。
参考記事

  ↓

 資産とは何か

  • 流動負債

流動負債とは、1年以内に支払期限が到来するものです。
買掛金、支払手形、未払金等、流動性の高い負債が該当します。

  • 固定負債

固定負債とは、1年以後に支払期限が到来するものです。
長期借入金、社債等、流動性の低い負債が該当します。

【貸借対照表の負債】についてもっと詳しく知りたい人のために、わかりやすい解説をした記事をご用意しました。

こちらをご参照ください。
参考記事

  ↓

 負債とは何か

貸借対照表の「純資産の部」とは、自己資本で調達した資本金と利益剰余金の累計金額です。

【貸借対照表の純資産】についてもっと詳しく知りたい人のために、わかりやすい解説をした記事をご用意しました。

こちらをご参照ください。
参考記事

  ↓

 純資産とは何か

【図解】貸借対照表のまとめ

  • まずは、貸借対照表をざっくり見てみましょう
  • 貸借対照表をおおきく区分しながら別解しましょう
  • 貸借対照表は、資金の運用と資金の調達に区分できます
  • 最後に貸借対照表の勘定科目をチェックしましょう

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