3分でわかる!貸借対照表の「純資産」をやさしく解説します
決算書である貸借対照表の純資産について、
商社勤務の実務家がやさしく解説します
純資産は、簡単にいうと、資産から負債を差し引いた差額です。
つまり、純粋な財産と言い換えることができます。
純資産は、貸借対照表に記載されます。
この記事では、初心者でも会社の「純資産」が、よくわかるようにやさしく解説していきます。
この記事でわかること
- 純資産の基本がわかります
- 純資産がおおきく2つに区分されることがわかります
- 純資産のおもな勘定科目がわかります
貸借対照表に記載される「純資産」について解説していきます。
純資産は、ざっくりいえば、株主からの出資金と毎期の利益から構成
されていると考えてよいと思いおもいます。
それでは、さっそく「純資産」を学んでいきましょう。
純資産は、会社の純粋な財産です。
純資産とは、会社の「純粋な資産」のことです。
会社の資産から、負債を差引いた分が、純資産というわけです。
そのため、純資産は自己資本とも呼ばれます。
自己資本という言葉の方が、ビジネスでは、定着しているかも知れません。
もっとも単純な計算式であらわせば、以下の計算式になります。
資産−負債=純資産
身近な例で、純資産を考えてみましょう
身近な例で「純資産」考えてみましょう。
Aさんが、Bさんと一緒に1000円のケーキを買いました。
代金は、Aさん,Bさんそれぞれ半分の500円ずつ支払いました。
この場合、このケーキをすべてAさんが食べられるわけではありません。
半分は、Bさんの分だからです。
ケーキ全部(1000円)—Bさんの分(500円)=Aさんの分(500円)Aさんの純粋なケーキの取り分は500円分ということです。
基本的に純資産の考え方も同じです。
純資産は大きく2つに分けられる
純資産は「株主資本」と「株主資本以外」の2つに大きく分けることができます。
純資産 | 株主資本 |
株主資本以外 |
株主資本は、3つに分けられる
さらに株主資本は「資本金」「資本剰余金」「利益剰余金」の3つに区分されます。
株主資本 | 資本金 |
資本剰余金 | |
利益剰余金 |
それぞれの項目を簡単に解説します
株主資本
株主資本とは、株主からの出資された資金と、会社に蓄積された利益です。
資本金
資本金は、株主が出資した資金です。
資本剰余金
資本準備金とは、株主が出資した資金のうち、会社が資本金に組み入れなかった部分のことです。
利益剰余金
利益準備金とは、会社が得た利益のうち、法律で義務づけられている部分のことです。
【ちょっとした豆知識 資金の調達と運用】
貸借対照表の総資産は資産合計であり、「資金の運用」を表しています。
負債,純資産の合計は「資金の調達」を表しています。
貸借対照表
総資産 | 負債 |
純資産 |
貸借対照表別解
資産の運用 | 資産の調達 |
総資産・純資産で見るべきポイント
資本金額が大きい会社が安定した会社ではありません。
何故なら資本金は現在の会社の価値を表すものではないからです。
貸借対照表を見るポイントの一つに最初に総資産をみて、どれくらいの規模なのか把握します。
それから負債合計、資本合計…と、大きい数字から小さい数字にチェックしていく方法があります。
【純資産】についてもっと詳しく知りたい人のために、わかりやすい解説をした記事をご用意しました。
こちらをご参照ください。
参考記事
↓
【速攻チェック問題】
【問題1】以下の貸借対照表から純資産(①)を計算しなさい。
貸借対照表
資産 300,000 |
負債 240,000 |
純資産 ( ① ) |
【問題2】以下の②に入る語句を記入しなさい。
資産ー( ② )=純資産
【解答①】 60,000 計算式 300,000ー240,000=60,000
【解答②】 負債
純資産のまとめ
- 純資産とは、会社の純資産です
- 純資産は、自己資本ともいわれます
- 純資産の計算式は、資産ー負債=純資産
- 純資産は、株主資本と株主資本以外に区分されます