3分でわかる!自己資本比率をわかりやすく解説します

会社の財務基盤がわかる自己資本比率について、
本を出版している著者がやさしく解説します

自己資本比率は、もっともポピュラーな経営分析になります。
これは、会社の財務基盤を知る経営分析です。
つまり、会社の財産は、十分あるのか?それとも不十分なのか?

これらのことを知る経営分析です。


この記事では、初心者でも自己資本比率が、よくわかるようにやさしく解説していきます。

この記事でわかること

  • 自己資本比率の基本を知ることで、会社の財務基盤がわかります
  • 自己資本比率の改善方法がわかります

講師

伊達敦が、自己資本比率をわかりやすく解説します。
・商社勤務20年の実務家です
・出版した決算書関連のビジネス書は、海外でも翻訳されています
主な著書「まだ若手社員といわれているうちに知っておきたい会社の数字」
 講談社刊

それでは、自己資本比率について解説していきます。

自己資本比率で、会社の財務基盤の安定度がわかります

自己資本比率とは、自力で調達した資金である「自己資本」と「総資本」との比率を計算することで、
会社の財務基盤の安定度が分かる経営分析です。

他人資本とは、銀行などから借り入れた資本のことです。

総資本は、以下の計算式でも求められます。

自己資本+他人資本=総資本

自己資本比率をイメージしてみましょう。

身近な例で、自己資本比率をイメージしてみましょう。
今、あなたがお金を500円持っている場合と、50,000円持っている場合をイメージして下さい。
500円しかない場合は、お金の使い方は限られてきます。
コーヒー代などですぐに無くなります。

一方、50,000円ある場合はどうでしょうか。
食事一つ考えてもお寿司を食べるか、ステーキにするか、など選択肢が増えてきます。
つまり、お金の多寡によって選択肢は大きく違ってくるわけです。
会社もまったく同じことがいえます。
自己資本が充実している会社ほど、事業選択肢が多く、成長する可能性が高いわけです。

さらに具体的にイメージしてみましょう。

立派なオフィスビルに入居し、年々売上も順調に伸びていた会社が、突然、倒産してしまうことはよくある事です。
上場企業でも珍しくないことですから、中小零細企業においては、その数の多さは想像以上でしょう。

なぜ、会社は倒産するのか?
理由は、さまざまあります。
しかし、倒産の大きな理由の一つに会社に資金がなくなった、ということがあるでしょう。

会社が傾いてくると、経営者や経理責任者が銀行によく足を運ぶにはこのためです。
会社の資金を知っておくことは大事です。

会社の資金が、十分かどうかによって、経営の選択肢を広げたり、狭くしたりします。
自己資金が十分にあれば、積極的に事業の拡大ができる資金があることを意味します。

自己資金が不足している場合は、外部からの資金援助に頼らなければなりません。
つまり、銀行などから融資を受けることになります。
会社の資金力は自己資本比率でわかります。   

 計算式は、以下の通りです。

  自己資本比率(%)=(自己資本÷総資本)×100 

自己資本比率を計算する

項目/会社名A社B社
負債300900
純資産700100
総資本1,0001,000

それぞれの自己資本比率は、次のとおりになります。

A社700÷1000=70(%) B社100÷1000=10(%)

A社は総資本に占める自己資金[純資産]が70%あり、十分な資金があります。
一方、B社は10%に過ぎず、自己資金力が不足していることを意味しています。
自己資金力が、十分であれば他からの資金援助などの頼ることなく、会社の経営を行えることを意味します。
逆の自己資金が不足していれば他からの資金援助を受けた経営をせざるをえないことを意味します。 

資金力のイメージはつぎのとおりです。

「純資産」を注意して見てください。
自己資金力が充実している会社は純資産のカタチが大きくなります。
反対に自己資金力が弱い会社は純資産のカタチが小さくなります。

【純資産】や【固定比率】についてもっと詳しく知りたい人のために、わかりやすい解説をした記事をご用意しました。

こちらをご参照ください。
参考記事

 

自己資本比率を改善する方法

改善策を具体的に見ていきましょう。

本業の利益を生み出す

まず、事業存続の基本である本業でしっかりと利益を生み出すことです。
確実に借入金の返済を行い、これにともなって、自己資本を増やすことができます。

不要な固定資産を売却する

不要な土地や建物など遊休資産を売却することです。
売却代金で借入金の返済を行い、総資産を減らし負債も減らすことができます。

不良在庫となる前に棚卸資産の売却を検討する

商品や製品等の不良在庫の処分を行います。
不良在庫となる前に現金化するため、値引き販売の検討も必要でしょう。

自己資本比率を上げることは、会社経営の健全化を図ることに繋がります。
自己資本比率は、そういう意味でも、重要な経営指標です。

【資産】についてもっと詳しく知りたい人のために、わかりやすい解説をした記事をご用意しました。

こちらをご参照ください。
参考記事

【ちょっとした豆知識 自己資本比率編】

自己資本比率は、各業界によって、数値に特色があるようです。
たとえば、「建設業」「製造業」「卸売業」が、30%程度の幅で横並びしているの対し
「小売業」は、25 %程度とやや低い数値となっています。

見方を変えると、小売業は少ない資本で、商売がある程度成り立つということでしょう。

中小企業庁が公表している業界データはつぎのとおりです。

項目/業界 全産業 建設業 製造業 卸売業 小売業
自己資本比率(%) 31.3 30.2 38.1 31.8 25.5

自己資本比率のまとめ

  • 自己資本比率とは、会社の財務基盤を知る経営分析です
  • 自己資本の計算式は、 自己資本比率(%)=自己資本÷総資本
  • 自己資本比率の改善方法の最善策は、本業の利益をしっかり生み出すことですが、
    他に不要な固定資産を売却するなどの方法もあります。

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