3分でわかる!ROEをわかりやすく解説します
ROEについて、
商社勤務の実務家がやさしく解説します
ROEとは、Return On Equity の略です。
日本語でいえば、自己資本利益率、または、株主資本利益率ともいいます。
ちょっと、難しい感じがしまね。
要は、あなたが株の投資をした。
そのとき、投資した会社がどれだけ利益を稼いだのかを知ることです。
ちょっとイメージしにくいかも知れませんが、この記事を読めばざっくり理解できます。
この記事では、初心者でもROEが、よくわかるようにやさしく解説していきます。
この記事でわかること
- ROEの基本がわかります
- 投資したことが、預金と比較し妥当かどうかがわかります。
それでは、ROEについて解説していきます。
ROEとは何か
ROEとはReturn On Equityの略称で、「自己資本利益率」または「株主資本利益率」とも言います。
自己資本(純資産)に対してどれくらいの利益を生みだしたのか、が示される分析指標であり、一般的に投資家はROEから以下のようなこと判断します。
・投資した会社から、どれだけ利益を効率良く得られるか?
・自己資本(純資産)を用いて、企業がどれくらいの利益をあげたのか?
2021年現在、多くの投資家が「投資した資金に対して企業がどれだけの利益を上げることができるのか」という点を重視しています。
このようなことから、ROEは株主から見て収益性を測る重要な分析指標になっています。
ROEは、企業の収益性判断の指標だけでなく、株式投資を行う際の重要指標にもなります。
会社の資金調達は大きく2つあります。
銀行からの借入金などの「他人資本」と株主からの出資である「自己資本」です。
このうち、 自己資本に注目したのが、ROE(自己資本利益率)です。
ROEの計算式は、以下のとおりになります。
ROE(%)= 当期純利益 自己資本 ×100
※ Return On Equityの略
ROEでわかる株式投資の指標
ROEで、株主が、投資した会社選定が正しかったのか、どうか、を判断する指標になります。
つまり、自分が投資した会社が妥当な利益を稼いでいるのか、ということです。
たとえば、市中銀行に預けた定期預金1000万円の金利が、0.5%だったとしましょう。
したがって、年間で50,000円の利息が得られるわけです。
仮に投資したA社のROEが、2%だったとした場合を考えてみましょう。
1000万円×2%=200,000円の利益が得られることになります。
この場合は、市中銀行に1000万円預けるよりも、A社に投資した方が有利と判断できるわけです。
もちろん、その投資する会社に社会的な意義を見出し、投資家もいるでしょう。
しかし、損得や採算性に着眼すれば、ROEは、投資先の選択指標として、大変有意義なものです。
【自己資本】についてもっと詳しく知りたい人のために、わかりやすい解説をした記事をご用意しました。
こちらをご参照ください。
参考記事
↓
ROAでわかる株式投資の指標
ROAは、総資本に対する当期純利益の割合を示す指標です。
ROEが、 自己資本に注目した利益分析なのに対し、他人資本である銀行からの借入金なども含めた総資本で、利益分析をおこなうのが、ROA(総資本利益率)です。
これは、総資本に対する当期純利益の割合を示すものです。
ROAの計算式は、以下のとおりになります。
ROA(%)= 当期純利益 総資本 ×100
※ Return On Assetsの略
日米欧上場企業のROE、ROAの推移データ
ROE(%)データ
国/年度 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 |
日本 | 8.2 | 8.1 | 8.8 | 10.3 | 9.4 |
米国 | 16.7 | 14.1 | 15.5 | 16.8 | 18.4 |
欧州 | 10.5 | 8.4 | 8.9 | 14.0 | 11.9 |
ROA(%)データ
国/年度 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 |
日本 | 3.1 | 3.3 | 3.6 | 4.2 | 3.9 |
米国 | 6.3 | 5.1 | 5.4 | 5.7 | 6.2 |
欧州 | 3.6 | 2.9 | 3.0 | 5.0 | 4.2 |
ROEのまとめ
- ROEは、Return On Equityの略。自己資本利益率、または、株主資本利益率ともいいます
- ROEの計算式は ROE(%)=当期純利益÷自己資本 ×100